ライトノベル ムシウタ03 レビュー

タイトル ムシウタ03. 夢はばたく翼
著者 岩井恭平
イラスト るろお
出版 角川スニーカー
発売日 2004年5月


執筆者:jade 評価:
強大な力から異種一号に指定される“ふゆほたる”こと杏本詩歌、復讐を成し遂げようと特環を裏切り詩歌を連れ去った白樫初季、偶然にも特環の機密が入ったディスクを手に入れてしまった海老名夕
この三人の少女が追っ手から逃れ、“かっこう”が待つ桜架市を目指すというのが今回のあらすじ。
1,2巻が同じような展開だったので本来の主人公・薬屋大助ではなく少女3人をメインに持ってきたのはマンネリを防ぐ意味でも正解だったと思います。

この作品は夢・友情・出会い・別れなど少年漫画的要素を詰め込んだ上に設定に関する小難しい説明がほとんど無いため、敷居は低く幅広い読者に受け入れられる作品だと思います。
この辺の読み易さが1〜3巻すべてにS評価を付けている理由の一つだったりします。(手軽に読めるというのもライトノベルの魅力の一つだと思っているので)

私的には今回の見所は詩歌の成長だと思っています。
これまでは何かと自己を犠牲にしようとしてきた詩歌が初季と夕との逃避行を経て、自己の存在を肯定的に受け止め、強く、前向きに生きていこうとする意志を持ったことが凄くグッときました。
最後の結末からも今後も重要な役割を占めるのは間違いなく、詩歌がこれからどのように成長していくのか非常に楽しみです。

ただ唯一納得がいかないというか違和感を覚えたのが“C”の正体。2巻での大介とのやりとりからクールな年上の女性をイメージしていただけに容姿・言動ともにギャップがありすぎ。頭の中で同一人物として繋がらなかったのは私だけでしょうか?

とにもかくにも“始まりの三匹”の最後の一人が登場し、いよいよ役者が揃った感じ。
これからがムシウタという物語の本当の始まりと考えていいでしょうね。


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